脂肪は値千金だという「ぽっちゃりの自覚」を持とうよ

求人面接に「安心」を求める「ぽっちゃり嬢」たち

脂肪は金なり思い返せば、小学校高学年から学校を卒業するまで、わたしは「ぽっちゃりカースト」の中にいたのだと思う。
学校を卒業してからは、自分が稼げるのが面白くなってくるに従って、ぽっちゃりが武器に変わっていたので、カーストがあったことなんて忘れてしまっていたのだ。
「ぽっちゃりカースト」とはよく言ったもので、私の場合は「ぽっちゃり」がトリガーになって発生したカーストであったため、「ぽっちゃりカースト」であるにすぎないのです。
「非ぽちゃ」であっても、おそらくカーストは存在します。
カーストとは何か、人間と人間の間に立ちはだかる、「越えられない壁」のことです。
優越感や選民意識を生み、上位カーストのみ許された特権のまばゆさに、下位カーストは己の無力さを知るのです。
わたしは、これは「呪い」じゃないかと思っているのですよね。
ぽっちゃりカーストの呪い。
一度、この呪いにかかると、解けるまで自分の中に「超えてはいけない壁」を作ってしまう呪いです。
「自分は、スカートなんかはいちゃいけない」「ヒールなんかはいちゃいけない」「化粧なんかしてはいけない」……。
そのような「呪い」を、カーストは作るのです。
私の場合は、「ぽっちゃり」がトリガーでした。
わたしは「ぽっちゃり」だから、オシャレなんてしてはいけないし、人並みな恋愛をしてはいけないと思っていたのです(「母性と生理」についての自覚もなかったので…)から。
でも、それはおそらく逆なのですよ。

面接で解ける呪い

オシャレや恋愛は、カーストの上の方の女らしい方たちがすること。
万が一、ぽっちゃりである自分が彼女たちの真似事をしたら、ずっと嘲笑されるのだ。
そう思っていました。
ぽっちゃりだから、オシャレや恋愛は別世界のものだと思っていました。
しかし実際は、別世界にあるオシャレや恋愛を手に入れる努力をするのが怖いから、それを「ぽっちゃりだから」というせいにしていたのです。
スカートだって、ヒールだって、化粧だって、そりゃあ慣れるまでは誰だって試行錯誤ですよね。
試行錯誤には「ぽっちゃり」だろうと、「非ポチャ」だろうと変わりはありません。
自分に似合うスカートは何なのか、色は、素材は、そしてコーディネートはどうするか?
ぽっちゃりだろうとそうでなかろうと、失敗して試行錯誤して、時には嘲笑されて赤面し、次こそは似合うスカートを選ぼうと決意して、ファッションのセンスは磨かれていくのですよね。
でも、わたしは「ぽっちゃりだから」、おかしなスカートを履いて嘲笑される自分を想像するだけで耐えられなかったのです。
「ぽっちゃり」の性風俗店に求人の面接に来られる方たちには、この、何かをできない理由や、何かをしない理由が「自分がぽっちゃりだから」と捉えている女性が多いのです。
何度かの「貴女には無理です」という経験は誰にでもあるかと思います。
もしかしたら、これ以上「無理です」と言われないように予防線を貼るのが癖になってしまっているのでしょう。
それが、「呪い」でなくて何だというのでしょうか。
多くの女性達は、「○キログラムあるのですが、大丈夫ですか?」と求人の面接で聞いてきます。
その体重は、平均体重より重かったり、少し軽かったり、かなり重かったりと様々です。
でも、彼女たちの聞きたい言葉はひとつなのです。
それは「大丈夫ですよ」ということば。
それにより、彼女の「ぽっちゃりの呪い」はひとつ解けるのですから。

  • 10/6月/2016